Online Talk#6:"Mapping the Planetary"

「惑星思考の理論的展開と文学的想像力」

27 Nov. 2021, 11-12 AM JST

SHIMIZU Miki, PhD student, Literature and Environment, Aoyama Gakuin University


自然環境や社会環境を惑星の視座から捉え直すことを試みる惑星思考は、人間が地質学的脅威とされる人新世において重要性が高まっている。惑星思考は比較文学者であるガヤトリ・スピヴァクの『ある学問の死』(2003年)においてはじめて提唱され、その後、文学研究のみならず歴史学や哲学などの人文諸分野において理論的議論が重ねられている。それらの理論は、互いを参照しつつ、独自の理論的展開を遂げており、用語的統一もされていない。本発表では、それぞれの惑星思考の背景にある問題意識を明らかにし、それらが人間中心主義的あるいは西洋中心主義的な地球像への多様な応答であることを確認しながら、スピヴァク、ディモック、ハイザ、チャクラバルティ、ラトゥールによって提唱されている惑星思考の位相を整理する。そして、「環境危機は想像力の危機である」というゴーシュのことばを手掛かりに惑星思考の文学研究の事例を考察する。

In the past few years, the perspective of the planetary has been increasingly emphasized in literary studies against the backdrop of the serious climate change. Since the Anthropocene became the greatest concern, the planetary has been recognized as an essential framework of thinking of the environment and human societies. In this talk, I will map the various ideas of the planetary, from one which Gayatri Spivak first introduced to those developed by critics such as Wai Chee Dimock, Ursula Heise, Dipesh Chakrabarty, and Bruno Latour. I will also examine how the literature contribute to the development of the planetary by introducing the latest studies.

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長年入手できなかったR.M.シェーファー著『世界の調律』の邦訳書が、年明けに「新装版:平凡社ライブラリー」として出版されました。 巻末の「訳者あとがき」には、サウンドスケープ思想には「人新世/anthropocene」に通じるものがあり「時代がようやく追いついてきた!」という、私の実感を記しましたので、本書を手に取っていただけると嬉しいです。 同書には、最初の邦訳書(1986)、平凡社ライブラリー

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