Saturday, 31 January 2026, 10-11 AM JST
Speaker: TAKEUCHI Kayo (Professor, Department of Japanese Language and Literature)
近年、日本近代文学研究ではポストヒューマンやインターセクショナリティといった思想的枠組みへの注目から、さまざまな病や障害を持つ人びとの在り方に注目が集まり、その批評的な捉え直しが積極的に行われている。だが一方で、多くの女性たちにとって身近で、ときに深刻な問題であるにもかかわらず、病や障害の延長線上にある更年期の諸症状・障害については、いまだに批判的障害学やフェミニズム批評の文脈で取り扱われていないように思う。そこで本報告では、第一に、この更年期症状・障害の可視化を困難にする背景を考えながら、先駆的な研究を紹介する。第二に、日本現代文学に描かれた更年期の症状・障害について分析し、とくにそれらと動植物の表象がどのように関わるかを検討する。以上により、「更年期(障害)文学」を研究する足掛かりを築きたい。
