​AGU Environmental Humanities Forum

Launched in April of 2021, the Aoyama Gakuin University (AGU) Environmental Humanities Forum facilitates a community of scholars and educators who engage in issues of human relationships with the environment with an interdisciplinary mind and approach.

砂漠の砂丘

News & Events

Saturday, 29 Jan. 2022
10-11 AM JST
Online Talk#8: "Time of the Earth: Reconsidering Walter Scott from an                          Environmental Perspective, 250 Years Later"
「地球の時間ーー歴史小説家スコットを生誕250年後に〈環境〉の視点から考える」

  Speaker: MATSUI Yuko (Professor, British literature, AGU)

  2021年に生誕250周年を迎えたロマン派詩人にして歴史小説家Walter Scott(1771-1832)の活動は、進展する産業化や都市化との交渉のなかで展開された。彼はスコットランドのボーダーズ地方の口承の伝統を記録するバラッド編纂者としてメジャー・デビューする。その後、小説第一作Waverley(1814)では、小説というジャンルと社会変容との関係について問題提起し、晩年のCount Robert of Paris(1831)では、機械仕掛けのライオンやオランウータンを登場させ、プレヒューマンやポストヒューマンの問題を予感させる、実験的な作家でもあった。一方では、スコットランド、エディンバラ市民として鉄道敷設委員会や石油ガス会社の運営に関わるほか、スコットランド王立協会総裁も務めている。その彼の詩や歴史小説は今度は、あらゆる媒体を通じて19世紀の英語圏やヨーロッパに遍在し、読み手や聴衆の空間・時間意識の一部を形成することになった。

 本発表では、1831年の火山島訪問をめぐるエピソードを紹介しつつ、19世紀英語圏におけるScott作品受容の実態を概観し、近代における歴史意識の共有について考える。そのうえで、Scottによる火山島訪問記の歴史的・文化的背景について検討し、250年後の現代における「環境」の視点からScottの歴史小説を再考する土台としたい。

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